イギリス映画となります。2021年はアメリカから「ノマドランド」「ファーザー」「ミナリ」などの大作があったんですが、英国アカデミー賞ではこれらを上回って監督賞を含む最多8部門にノミネート。ほぼ全てのキャストがプロの俳優ではなく無名だったにもかかわらず主演女優賞、助演女優賞にノミネートして、主役をつとめたブッキー・バックレイはライジングスター賞を受賞しました。
映画「ロックス」、ロックスっていうのは、主人公の女の子の名前です。
黒人でちょっと体格がしっかりしていて、15歳の彼女はいつも友達6人組でつるんでいるんですね。お喋りして騒いで、アクセサリーやサングラスでお洒落をしては生活指導の先生に注意されて・・・そして、進路のことも考えないといけません。
ロックスはメイクが得意で、メイクアップ・アーティストになることが彼女の夢でもあります。
そんなある日、お母さんが手紙とお金を残して家を出て行ってしまうんです。
公営住宅に住んでいる彼女は、隣に住む女性が福祉局に連絡をしたことを知り「もし母親がいないことが見つかってしまったら弟と引き離されてしまう」と恐れて、弟を連れて家を出ます。
右も左もわからないままロンドンの街を漂流するロックスですが、やがてお金も尽き限界を迎えて・・・というお話。
これロックスが住んでいるところが「カウンシル・エステート」って言って、建物なんですけど、地方自治体(カウンシル)が管理している低所得者向けの住宅のことをカウンシル・エステートって言うんですよ。これは1980年代のサッチャー政権のときに、家がない人たちが溢れてしまったときの対策で、こういう公共住宅がポコポコ建ったんですけど、ミュージシャンでいうと、そこで生まれ育ったのがSEX PISTOLSのフロントマン、ジョニー・ロットンです。他にもジェイク・バグとか結構います。
このカウンシル・エステートに住んでいる人たちは、ワーキングクラスの誇りを持っているっていうのも、このカウンシル・エステートの特性だそうです。
まぁ、映画の方に話を戻すと、そういうところで生活しているロックスの友達も、おうちの状況も違えば、国籍や人種もバラバラなんですね。ロックスの母のルーツはアフリカですし、親友のスマヤちゃんは宗教上、頭に布を巻いていてアフリカの民族衣装を着るシーンもあります。他の白人の女の子はあるセリフからドイツ系の女の子なんだってこともわかります。
男の子と出会うシーンでは「そんなんじゃ、クリスマスに何を食べるの?」なんて皮肉を言って笑っているシーンとかもあって、多くのシーンのいろんなセリフが今のイギリスの一部ですけど若い子たちを知る上で、とても興味深かったです。
そして、ラスト、いろいろあった女の子6人の思い切った行動、その結末、私はちょっと涙が止まらなかったですけどキラキラしてます。
今どきのイギリスの音楽、ヒップホップにあたるグライムっていう音楽が中心になりますが、もうめっちゃカッコイイです。それらに体揺らしながら楽しんでください。
ぜひ、オンライン映画「ROCKS」見てみてくださいね。
このKoffeeもGood!!
ジャマイカン・レゲエの新星だそうで。
そういえば、印象的なシーンに、主人公ロックスが自分のことを心配する親友のスマヤに「私にかまわないで」って突き放して喧嘩になるシーンがあります。ロックスは「味方なのにどうして何も話してくれないの」って言われて。自分の弱みを見せたくなかったり、でもどうすることもできずに不安だけが膨らんでいって・・・ブッキー・バックレイの演技は見事でしたね。これからどんどんオフォーがくる女優さんになるんだと思います。
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