2019年06月05日

デビュー前だけ切り取って映画1本。さすがモリッシーなんだな。映画「イングランド・イズ・マイン」

1980年代、イギリスのミュージックシーンを席巻、ロックの歴史では必ず語られるほどの伝説のバンド、ザ・スミスのボーカル、モリッシーを描いた映画「イングランド・イズ・マイン モリッシー, はじまりの物語」が公開となりました。





ロックミュージシャンの映画といえば、昨年はクイーンの映画が日本でも大ヒットしましたが、この作品がユニークなのは、ミュージシャンの映画ってたいていデビューして成功するところを描くものですが、モリッシーに関しては、これからザ・スミスっていうバンドを組みますよ〜ってところまでが描かれているんですね。

え?じゃ、ザ・スミスのレコーディングシーンとかライブシーンはないの?

はい。ありません。

そんなんで、その映画面白いんですか?

・・・はい。面白いんです。
なぜなら、モリッシーというシンガーソングライターは、それだけの魅力があるからなんですね。のちに成功して、毒舌キャラが浸透します。一方、歌の歌詞でたくさんのひとに勇気を与えたり心の支えにもなります。

なぜ、そういうミュージシャンになったのか、なれたのかっていうのは、彼のデビュー前の人生にあるからなんです。
なので、人生に迷っている人とか、夢を持つことに「持っていいのかな〜」なんて一歩踏み出せないでいる人にもぜひ見てほしい映画です!


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1976年イギリス・マンチェスター。学校をドロップアウトしたスティーヴン・モリッシーはライブに通っては批評を音楽誌に投稿するだけの毎日。家計を助けようと就職しても職場になじめず、仕事をサボっては詩を書いていました。そんな時、美大生のリンダと出会い、彼女の一押しでバンドを組みます。初ライブが成功し、ミュージシャンになろうと仕事を辞めるのですが・・・というお話。

モリッシー、こんなにも自分で行動できないウジウジくんだったのか!と、もう私は映画を見ながらヤキモキしてしまいました。笑
(彼の音楽友達アンジーちゃん、希望を与えるリンダ、彼を支えるお母さん、周りの女性たちあってのモリッシー。女性の力は偉大です。)

モリッシー演じる俳優が、映画「ダンケルク」に出演していたパイロット役のジャック・ロウデンなんですけど、モリッシーの放っておけないダメさとキュートさ、また毒をはく早口のセリフや歌うシーンを見事に演じています。





そして、この映画、流れている音楽が最高なんですね。
今お届けしているのがジャマイカ出身のシンガーでミリー・スモールって人。アメリカで大ヒットした60年代の曲です。







他にもスパークス、ロキシーミュージック、セックス・ピストルズ、ニューヨーク・ドールズなど、モリッシーが敬愛しているミュージシャンが盛りだくさん。ニューヨーク・ドールズはファンクラブを立ち上げたのは、モリッシーでしたね。
モリッシー自体が大のミュージック・ラバーなんですが、そんなモリッシーの音楽歴に合わせた選曲となっています。そう考えると、やっぱりちゃんとモリッシーの映画なんですよね。

映画を見終わったら無性にThe Smithsが聴きたくなりますよ〜。"Hand In Glove"とか"What Difference Does It Make?"とか。
ファンの方は、きっといろんなシーンで発見があったりクスッと笑ったりするのでは!?

映画「イングランド・イズ・マイン モリッシー,はじまりの物語」ミッドランド・スクエア・シネマで公開です。





モリッシーのNewAL(カバーアルバム)「California Son」リリースされました〜。いえーい!
posted by なりたま at 18:14| movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月08日

洋楽好きも必見の映画「ある少年の告白」、音楽に耳を傾けたいけれど・・・

サウンドトラックから、ぜひ聴きながら読み進めてくださいな。





トロイ・シヴァンがヨンシーと共作した曲です。
You Tuberでもあり、アーティストに俳優業にと大人気のトロイ・シヴァンは、この映画で楽曲提供を行い出演もしています。

現在、伏見ミリオン座で公開中の映画「ある少年の告白」。


アメリカの田舎町で育った少年ジャレッドが、自らが"ゲイ"であることを両親に告白したことで「同性愛を治す」矯正セラピーの施設に送り込まれてしまう・・・というお話。

告白するまでは楽しく大学生活を送っていたのに、一気に状況は変わります。
ジャレッドの父は牧師さんで、将来は息子に自分の仕事を引き継いでもらいたいと思っているため同性愛なんて受け入れられません。
一方、母は動揺し悲しむも、施設に向かう息子に付き添い、愛情をかけ続けます。

ジャレッド役を今引っ張りだこの(ウェス・アンダーソン作品でもおなじみの)若手俳優、ルーカス・ヘッジズ。
父親役を(ぽっちゃりしていて気づきませんでしたが)、ラッセル・クロウ。
母親役を(この作品でも幾つかの映画アワードで助演女優賞ノミネートしていた)、ニコール・キッドマン。


私がこの作品で個人的に驚いたのは、

@息子が同性愛者だったことに、そこまで深刻になるものか、ということ。
ま、もちろん家族のことであれば大事(おおごと)なのはわかりますが・・・。
ただ、それとは別に、アメリカでは保守的な考え方の人も多く、差別されないために"普通"になるための治療をするという、とんでもない考え方に行き着いてしまうことも現実としてあったということなんですね。

A矯正治療「コンバージョン・セラピー」
初めて知りました。この映画は実話が基になっています。
原作者ガラルドさんが体験したこの治療法は、矯正的に性的指向やジェンダー・アイデンティティを変更させようとするものだったそうです。
苦しいでしょうね。自分の指向に悩むだけでなく、否定され、傷つけられていく。自分だけでなく同じような人たちが目の前で苦しんでいる姿も見ているのは辛かったはずです。
ちなみに、原作はNYタイムズのベストセラーに選ばれて大きな反響を呼びました。





全体的にちょっと暗いこの映画。
ただ、不思議とどんどん先を進めてストーリーを知りたいって思ってしまうんですね。
きっとそれは、主人公が治療内容に疑問を感じ反抗し、助けを求めることを諦めなかったからだと思います。

登場するキャストそれぞれに意味があり、俳優陣の演技力が素晴らしかったのも見どころでしょう。

そして、目を凝らして見なければいけないのが、





えっ、、ん? そうです!

我らが、レッチリのフリ〜!!!


出演しているんです。
元犯罪者の施設職員の役です。雰囲気出まくっています。
でも、実はあまりにも演技がハマっていてフリーだと気づきませんでした。笑

あとは、主人公が施設で出会う参加者の役をトロイ・シヴァンが演じているのですが、ピッタリでいいんですよね。


音楽ファンは、映画の中で流れる音楽(MGMTやThe Nationalなど)とともに、この2人にもぜひ注目して映画をお楽しみください。
まだ、間に合いますよ〜。



posted by なりたま at 20:08| movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月02日

デヴィッド・ボウイと70年代を駆け抜けたギタリスト、ミック・ロンソンの映画を見た。


センチュリーシネマで公開されていた「Beside Bowie ビサイド・ボウイ〜ミック・ロンソンの軌跡」を見に行ってきました。

思ったよりも観客がいました。
ボウイの映画ならともかく、ミック・ロンソンを見に来ているわけですから・・・みなさまのミック愛を感じます。


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映画館のミック愛も感じます。


「音楽史上最も謙虚で誠実な天才ギタリスト」と見出しがついたドキュメンタリー。
ナレーションを、デヴィッド・ボウイがつとめています。

ボウイの盟友であり、71年のAL「世界を売った男」「ハンキー・ドリー」72年AL「ジギー・スターダスト」73年の全英No1AL「アラジン・セイン」ではバック・バンド、スパイダーズ・フロム・マースでのギターはもちろん、アレンジも手がけたのがミック。

ボウイと離れてからも、イアン・ハンターやボブ・ディラン、モリッシーらと活動。
1993年に46歳の若さでこの世を去りました。





どうしてもデヴィッド・ボウイのとなりでギターを弾いている、というイメージが強く、ロックファンの中でも知る人ぞ知るのがこの方なんですが、想像以上に映画の主人公が似合う人でした。音楽活動では主役向きじゃなかったんですけどね。


この作品ができあがったのは、とてもタイミングがよかったんだと思います。
そして、タイミングが良かったのは、ミックへの強い愛情と製作への熱意があってこそ。


誰のことかというと、一番はミックの奥さまのスージー・ロンソン。
彼女はミックと恋に落ちるまでは、デヴィッド・ボウイのヘア担当で赤茶ヘアを生み出した方です。

ミックは、本当に謙虚で、というか音楽へ真摯な姿勢と技術は確かなものの、お金にあまり執着がないんですね。
仕事がありながら、経済的には大変な苦労もしたようです。奥さんも大変だったでしょうね。

でも、やっぱりお金は2の次で・・・このドキュメンタリーに関しては、やはりミックの音楽への貢献やロックだった彼の生き様を多くの人に知ってほしかったんだと思います。


【ネタバレになりますが】
「デヴィッド・ボウイをロックにしたのは、ミック・ロンソンと言っても過言ではありません。」

勉強家でもありました。
デヴィッド・ボウイができなかった機械いじりを先にやっていたのはミックです。
(編曲をしているのにクレジットされなかったことも事実としてあったそうです。)

ハンサムでした。
女性にはモテモテだったようです。

妹思いでした。
「フレディ・マーキュリー追悼コンサート」ではボロボロの体で頑張りました。

残り少ない命のときには家族と毎日一緒に過ごし、
デヴィッド・ボウイとも言葉や音を交わせました。


証言をする人にルー・リードなどいろんな人が出てきます。
デヴィッド・ボウイの元奥さんのアンジー・ボウイ(若かったときは本当に綺麗だった!)は、なんか性格変わらずでグイグイしていました。笑

愛すべきギタリストです。日本人はとくに好きな人間性なんじゃないかな。
2017年の作品です。

機会がありましたらぜひ。
posted by なりたま at 18:11| movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月11日

映画「ブラック・クランズマン」は場所変わって、センチュリーシネマで公開中。

アカデミー賞では作品賞や監督賞にノミネートし「脚色賞」を受賞したスパイク・リー監督の受賞作「ブラック・クランズマン」もうご覧になりましたか?

スパイク・リーっていう監督の新作。
社会派の映画監督で代表作は「Do The Right Thing」とか「マルコムX」なんですけど、ちょっと派手目のファッションのニューヨーカーでもあり、NBAのニューヨーク・ニックスの熱狂的なファンで最前列で観戦してて、昔はインディアナ・ペイサーズのレジー・ミラーっていうスター選手といつも試合中に喧嘩していたことでも話題になるメチャクチャな人です。笑





1970年代半ば、アメリカ・コロラド州の警察署で、初の黒人警察官が採用されます。
彼の名は「ロン」。署内の白人刑事から冷たい態度を取られながらも、情報部に配属されると、新聞広告に掲載されていた過激な白人至上主義の団体「KKK クー・クラックス・クラン」のメンバー募集に電話をかけます。激しい黒人差別発言を繰り返し、入会の面接に行けることになったロンですが、そこで上司や同僚が問いかけます・・・

「黒人のお前がどうやってKKKに潜入するの?」

そこで、白羽の矢がたったのが白人刑事のフリップ。ロンのふりをして過激派団体KKKに入り、内部調査をするのですが、果たして上手くいくのか?また、KKKの企みを阻止することができるのか?というストーリー。


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これ、とんでもない話ですが、なんと実話です。監督をするにも脚本を手掛けるにも、スパイク・リー以上の適任者はいなかったでしょうね。

シリアスになりがちな出来事を、世界中の多くの人に伝えるためにコミカルに、真実には忠実に、そして、70年代っていう昔のことをいかに現代とリンクして問題定義するか、全てにおいてパーフェクトなのは、やっぱり脚本と役者さんの演技力が素晴らしいからなんですよね。

で、人種の差別用語ってこんなにあるのかっていうくらいいろんなワードを言いすぎてて、それに驚くと同時に、なんかブラックユーモアっていうんですかね、笑うポイントを知るのにアメリカ人がいっぱいいる映画館でも見てみたいなぁっていう映画でもあったんですが・・・まぁ、それはさておき、こういう映画って、差別主義者を演じる白人の俳優さんも大変だろうなぁって思っちゃうんですけど、今アメリカで伝えるべきメッセージのためにみんなが一丸となって作っている熱量が伝わってくる作品でした。

映画「ブラック・クランズマン」ぜひ見てください。





この映画最初から最後まで音楽がいいんですよね。
The TemptationsなどのSoul Musicで軽快さや煌びやかさ、黒人のパワーをも表現していますし、ジッピーからメッセージもきていましたがEmerson, Lake & Palmerの”Lucky Man”っていう曲はアメリカ人にとってはジョンFケネディ大統領のような公人を思わせる歌なんだそうで、おそらくそういう効果を狙ったのかな、と。





黒人霊歌をピアノで歌ったものです。
スパイク・リーは生前のプリンスととても親しかった人でMVも手がけているほどなんですけど、この曲のチョイスっていうのは、何百年も苦しんで耐え、闘ってきた黒人たちをたたえる意味も込められていると思います。
posted by なりたま at 12:10| movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月14日

ブルース・リーのように踊るのだ!映画「ノーザン・ソウル」

個人的には今年一番の音楽映画です!

といっても、イギリスで製作されたのは2014年で、日本での公開はなかったんです。
でも、どうしても日本で公開してほしいっていう東京のアツい団体が自主上映イベントを行ったことをきっかけに、本国から遅れて5年後の2019年、劇場での公開が実現しました。
イギリスのユース・カルチャーを描いた映画「Northern Soul」。





経済が低迷していた1974年、イングランド北部の街バーンズワース。
高校のクラスのみんなとはどこか違う感性を持った主人公のジョンは、学校にも家庭にも居場所がなく、毎日が退屈。彼の慰めになったのは、仲良しのおじいちゃんと一緒にいることとバスで見かける看護士の黒人女性の存在でした。

そんなある日、両親にすすめられて行ったユースクラブでソウルミュージックに合わせて激しく踊る青年マットに出会います。初めて聴く音楽とダンス。
「ノーザン・ソウル」と呼ばれる音楽にのめり込んでいくジョンは、高校をドロップアウトし、マットと一緒にノーザン・ソウルDJとして活動します。やがて、ナンバー1DJを目指し、マットと一緒にアメリカに行くことを夢見るのですが・・・というストーリー。

男の子がノーザン・ソウルっていう音楽と出会うことで、自分が開花して、好きなものに熱中して、ファッションもかっこよくなって、夢も見つけてっていう、その過程が楽しいですし、きっとこの映画を見ると青春時代を思い出す人もいると思います。
この当時のイギリスのカルチャーを知るっていうのだけでも面白い映画です。


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では、そのノーザン・ソウルとはなんぞやっていうことです。




(今池TOKUZOでのNothern Soulイベントで教えていただきました。ノーザンソウルのアンセムの1曲。)


ロンドンでモッズ・ムーブメントっていうのがあったんですが、それが衰退した1966年頃にマンチェスターなどイングランド北部周辺のクラブで好まれた音楽がノーザン・ソウル。
「ロンドンで流行っているとかは関係ない、自分たちには自分たちの音楽があるんだ!」っていう精神ですね。独自の文化なので、ノーザン・ソウルっていうのはジャンルではないんです。
(また、モータウン音楽が多いので「アメリカの北部のソウル」とも思いがちですが、そういうことではないそうです。)


それまでに全く聴かれなかったアメリカのソウルを「ほら、かっこいいでしょ?こうやって踊るんだぜ!」ってDJたちが提示して、最初は戸惑った若者たちも「カッコイイ!」と追っていくようになって、この文化が70年代にまで長く続いていくと、そのうちダンサーたちの中に「見て!俺こんなダンス踊れるんだぜ!」とフロアにいる人たちが今度はスターになったり、ダンスにブルース・リーのアクロバティックな動きが取り入れられるようになったりします。ブルースリー、日本でも流行りましたよね。
すごいですね。海を渡ってイギリス、しかもイングランド北部の田舎の街で、ブルースリーのキックを真似してダンスに取り入れた子たちがいたわけですから。





で、1960年代っていったら、音楽をどうやって聴くかっていうとDJがラジオやクラブでかけるレコードが全てなので、DJとしては他のDJがかけていない曲をいかに入手してかけるか、またそれがみんなにウケるか?踊ってもらえるか?、他のDJが見つけていないカッコイイ曲を探し出すのに必死だったんですね。
で、当時ここぞというときの勝負曲についてはDJがその曲名を明かさなかったこともあったんですよ。それらの曲のことを”Cover Up(日本語で隠蔽)”と呼んでいたんですが、それについても、この映画の見どころのひとつとなっています。




(かっこいい〜。あちょ〜、やっ。ブルース・リー風に。)


ファッションアイテムだったバギーパンツをはいてクルクル回って踊るダンサーたちのシーンも、一緒に踊りたくなります。

今池シネマテークで公開中の映画「Northern Soul」でぜひソウルを楽しんでください。


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そして、このノーザン・ソウルを土壌として、80年代のアシッド・ハウスやレイヴの流れにつながっていき、マンチェスター出身のストーン・ローゼズやハッピー・マンデーズのイギリスでのヒットで「マッドチェスター」というムーブメントがロックの歴史に刻まれることになります。

そのときの若者たちの熱狂っぷりは、映画「24 Hour Party People」で見られますよ〜。


posted by なりたま at 11:09| movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月07日

映画「グリーンブック」、GOOD MUSICとともに爽快に描く白人と黒人の友情物語。

本年度アカデミー賞作品賞に輝きました「グリーンブック」。パチパチパチ。
今の時代の流れに一番あった作品でもありますし、それ以上に映画のクオリティがとてつもなく素晴らしく、何より感動的なのはこの話が1960年代の事実の友情物語だということです。






1962年、ニューヨークの一流ナイトクラブ「コパカバーナ」で用心棒として働いていたトニー・リップ。ある日、黒人ピアニストの運転手としてスカウトされます。彼の名は、ドクター・シャーリー。ホワイトハウスでも演奏したこともあるほどの天才は、なぜか差別の色濃い南部での演奏ツアーを望んでいました。
躊躇していたトニーですが、クラブの閉店が決まり別の仕事を探さなければいけない中、2人の息子たちのためにも稼がなければいけない。渋々ドクター・シャーリーの運転手を引き受けると、レコード会社から「グリーンブック」を手渡されるのでした・・・





ということで、この「グリーンブック」とは何かというと、人種差別があった時代に出版され売れていたという「黒人が利用可能な施設を記した旅行ガイドブック」です。これを持って、トニーは毎晩無事にドクター・シャーリーをホテルに送り届けるという役目もしていたんです。

この映画は、ぜひ見てほしいです。なぜかというと、めちゃくちゃ爽やかな映画なんですね。
白人黒人、どちらに偏ることもなく、そこは実際友情によって差別によるトラブルを乗り越えたふたりだからだと思うんですけど、今世界中のいがみ合っている人たち(ま、人種の違いだけでなく職場とか近所付き合いとか身近な人間関係でも)、あらためて分かり合える事を願う、純粋にそんな気持ちにさせてくれた映画でした。


まず、この映画の主人公のトニー・リップ。実の名前をトニー・バレロンガと言いますが、彼は、コパカバーナに12年間勤めて、フランク・シナトラやトニー・ベネット、また大物マフィアなどとも交流があった人だったそうです。学校に通ったのが7年生(日本で言う中学一年生)までだったので、教養がなくてガサツな人だったんですが、口が達者でカリスマ性があって説得上手だったので、あだ名が”リップ”とついたそうです。

で、そもそも、この作品の製作に乗り出したのは、これまでプロデューサー・監督・脚本家・俳優として活躍してきたニック・バレロンガというひとで・・・そう!彼は、主人公トニー・リップの息子なんです。お父さんとドクター・シャーリーの旅の話を何度も聞きながら育ってきたということで、映画化に動いたわけです。

次に、黒人ピアニストのドクター・シャーリー。
この方はいわゆる天才です。9歳でレニングラード音楽院の生徒となり、18歳でオーケストラデビューを飾り、複数の博士号を取得して複数の言語を話したそうです。
1964年の公民権運動まで、お手洗いの場所が白人と黒人で違っていたり、バスに乗れなかったり、地域によっては黒人は夜間の外出が禁止になっていたところもあるんだそうで、そんな中なぜドクター・シャーリーは黒人差別職の濃かった南部にツアーに行こうとしたのか・・・マハーシャラ・アリが演じて「アカデミー賞助演男優賞」を獲りました!

そして、監督は私たちには懐かしい映画「メリーに首ったけ」のピーター・ファレリー監督。
また、今の時代のドクター・シャーリーとも言ってもいいクリス・バワーズというピアニストが音楽を担当していますが、音楽も心地いいです。





うえ〜い。カッコイイ〜!
プロフェッサー・ロングヘアは、ニューオーリンズを代表するピアニストです。


映画「グリーンブック」ぜひ見てくださいね。

posted by なりたま at 14:59| movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月27日

FugeesもNina Simonにもグッとくる!映画「ビールストリートの恋人たち」

映画「ビールストリートの恋人たち」が公開中です。
監督は、昨年のアカデミー賞で「ラ・ラ・ランド」と間違って発表された作品賞を覆して受賞した「ムーンライト」の監督バリー・ジェンキンス。
そして、今回はレジーナ・キングが助演女優賞を受賞しました!(母親役です。)





せっかくなので、久々にFugees。聴きながら続きをどうぞ。





舞台は1970年代のニューヨーク、ハーレム。
19歳の女の子ティッシュは、幼なじみのファニーの子供を身ごもりますが、彼は無実の罪で監獄の中での生活を余儀なくされています。
2人の親たちがなんとかファニーの無実をはらそうと奔走するのですが、家族には様々な困難が待ち受けていて・・・というお話。

この映画の原題は「IF BEALE STREET COULD TALK(:もしビールストリートが話すことができたのなら)」。
地図で見てみると、ビールストリートってニューヨークのマディソンアヴェニューの大きな道路2つほどとなりにあるストリートなんですけど、その通りがファニーとティッシュ、このふたりに起きた出来事を語れるのに・・・ファニーが無実だって証明できるのに・・・ということなんですね。なのに、できないのはなぜか・・・これはある出来事でティッシュを守ろうと抵抗した相手が白人の警官で、目をつけらちゃうんです。それで、全然関わりのない外国人女性への強姦という濡れ衣を着せられてしまうわけです。

ひどいですよね。でも、今みたいに道路にカメラがついている時代じゃないですからね。
黒人だってだけで、こうなるんです。でも、この映画のすごいところは、こういう話をメッセージを持たせながら、ブルースやジャズ、オーケストラという音楽を使って、映像も含め、美しく見せてしまうところなんですね。

原作は、ジェイムズ・ボールドウィンっていう黒人の小説家で公民権の運動家でもあった方が書いた1974年の小説。彼は、1940年代のヘミングウェイやエラ・フィッツジェラルドがいた頃のパリで生活をし、人種差別のことや同性愛のことなどを60年代から70年代にかけてたくさん残した作家で、彼の作品がいまだに世界中に伝えられています。

魅力としては、いろんなつらい状況にありながら生活する黒人の恋愛をロマンティックに書き上げること。
そして、もうひとつは、懐深いユーモアをもった作家だったということです。
この映画でも、様々な黒人家庭を描いて皮肉ったり、ちょっと悪いことしちゃっているのを隠さずに描いたりして、でも応援したくなるよう愛着をもたせる、そういうのが今の時代にも受けるところだと思います。
本当は、映画では、もっと面白くしたかったのかもしれませんが、一応ラブストーリーが軸なので、このくらいのバランスなんだろうな、っていう感じです。


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もうひとつだけ。
妊婦のティッシュが働く場所が百貨店の香水売り場なんですよ。
70年代に黒人がこういう場所で働ける、というところで、お家柄が推察できたり、それでも白人から嫌な目で見られたり、いいこともあったり、そういうシーンから感じ取れる70年代もありますので、お洒落なファッションとともにチェックしてみてください。


番組では、こちらの曲をオンエアさせていただきました。
映画で使われているニーナ・シモンの曲です。
惜しみない愛の歌です。





この曲は、ジェフ・バックリィがカバーしているのですが、それがまた素晴らしいんです。





は〜。どっちも沁みるなぁ。
posted by なりたま at 15:28| movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月20日

エルトン・ジョンが気持ちを歌う!?映画「女王陛下のお気に入り」

公開中の映画「女王陛下のお気に入り」。

先日「英国アカデミー賞」が発表され、英国作品賞、オリジナル脚本賞、主演女優賞、助演女優賞、美術賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞、衣装デザイン賞と、最多の7部門を受賞しました。イギリス王室の話で、女性モノという今の時代にも合っていて、かつクオリティが素晴らしいので当然の結果だったでしょうし、作品賞以外はアメリカのアカデミー賞のほうも期待の作品です。





18世紀初頭、ルイ14世が統治するフランスと戦をしていたイングランド。揺れる国家と女王のアンを、彼女の幼なじみで女長官を務めるレディ・サラが操っていました。そこに、サラのいとこで上流階級から没落したアビゲイルがやってきて、召使いとして働くことになります。サラに気に入られ、身の回りのお世話をする侍女(じじょ)に昇格したアビゲイルですが、彼女の中に生き残りをかけた野望が芽生え始める・・・というお話。
事実に基づいた歴史映画となります。


なんといっても、この映画の肝は女優3人の演技につきますし、実際にいた歴史上の3人の女性になるので、ぜひ知ってください。


まず、オリヴィア・コールマン演じるアン女王。
この方は絶対権力を持つ女王でありながら、女性としては悲劇の人生を送った方で、17回妊娠したにもかかわらず流産、死産が多く、唯一11歳まで育った息子も女王即位前に亡くなってしまったという過去を持った人です。さらには早くして通風という病気を抱えていた女王でもありました。
とても孤独でもありましたし、それもあってか愛情に飢えていて、性格的には子供っぽいところがあり怒りっぽい人でもあったんですね。

そんなアン女王を公私ともに支えたのがレディ・サラです。レディ・サラといえば、
この方を先祖に持つのが、みなさん知っているところでいうと、ウィンストン・チャーチルやダイアナ妃です。
もともとアン女王とは幼なじみで、アン女王ができなかった政治、国家運営、戦闘戦術、それらに女性ながらむちゃくちゃ能力に長けていた人で、アン女王とともに、このレディ・サラが当時のイングランドを夫と動かしていたわけです。
レディ・サラを演じるレイチェル・ワイズ。クール・ビューティーです。英国アカデミー助演女優賞。

そしてラスト、もうひとりが、そんな2人の関係をぶち壊したといってもいい、アビゲイル。彼女は子供の頃にお父さんが亡くなったことで、家族が一気に貧困生活となり苦難を余儀なくされた人生を送った女性です。
そんな彼女が拾われて、王宮で働くようになり、さらにはアン女王のそばにいられるまでの地位になり、本来なら感謝で奉公してもいいはずですよね。

ところが、そうならない〜!
ここから成り上がってくアビゲイルのあの手この手のしたたかなこと・・・女王にいかに気に入ってもらえるかファイトのゴングが鳴るんですね。
女優エマ・ストーンの新境地の作品となりました。


サラがアビゲイルに言うセリフがあります。
「あなたと私とでは目的が違う」。女王に気に入られたいのはなぜか、ということなんですが、これがラストのシーンで響いてきます。

公開映画「女王陛下のお気に入り」ぜひ見てくださいね。





♪君の手から解き放ち 遠いところへ飛び立たせてほしい
地平線をゆく鳩は 開かれた場所へ夢を抱き そこへたどり着く日を待っている♪

みたいなことを歌っています。
映画とこの曲がとてもリンクするんですね。
昔の曲なんですけどね。
ピアノのバージョンもありますが、映画で使われているのは1969年のハープシコード・バージョンです。



posted by なりたま at 19:02| movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月06日

やっぱり無理っすホラーは。映画「サスペリア」だから見た。

映画「サスペリア」
元々は1977年、イタリアのホラー映画の傑作です。

このリメイク作品を「君の名前で僕を呼んで」のルカ・グァダニーノ監督が手がけ
トム・ヨークが音楽を担当し
大好きなティルダ・スウィントンが出演しているというのに・・・

ホラーが全く見られない私は、

試写会の案内があったにもかかわらず躊躇し
結果番組で紹介できず
怖いのでウェブサイトすら見られず・・・

しかし、どうしても作品が気になり、意を決して行ってきました!


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きゃゃゃゃゃーーーーーーーーーーーーぁぁぁぁぁ!!!!!


こわわわわわおおおいいいい!!!


ひぃぃぃぃぃ!


・・・・・・・・・・・・・・(T_T)


というわけで、人間として少女の体がおかしな方向に曲がったあたりから、ここぞという場面では全て目を逸らしたため、やっぱりあまりご紹介できません。

主人公が超名門バレエ団に入るのですが、そこに潜む邪悪な何かを知ることになる、というストーリー。
でも、ストーリーがあるんだかないんだか、関わる人たちは変態っぽい目に遭わされたり、起こっていることも現実なのか幻覚なのか・・・

気づけば血祭りで、笑うしかないというか。苦笑。


そんな私が唯一救いになったのが、トム・ヨーク。
曲だけはわかるので、音楽が入るとホッとするという不思議な現象。

「辛かったあの時、音楽に救われました」とか言いいますが、まさに音楽に救われました。
(と、書いていたところでスマホが鳴ってビビる。泣)

そんな「サスペリア」、トム・ヨークのライブ映像があったのでどうぞ。










映画は、芸術性が高いにせよ、怖いので見なくていいと思います(*^_^*)

絶賛公開中。
posted by なりたま at 14:33| movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月24日

映画「ROMA/ローマ」を見て考える映画鑑賞の未来。

アメリカ、アカデミー賞のノミネーションが発表され、映画「ゼロ・グラヴィティ」でアカデミー賞監督賞に輝いたメキシコ出身のアルフォンソ・キュアロンの最新作「ROMA/ローマ」とヨルゴス・ランティモス監督作で女優3人がキレッキレの「THE FAVORITE/女王陛下のお気に入り」が最多10ノミネートを果たしました。

先週金曜日に番組でお話ししたのは「ROMA/ローマ」について。


監督の体験を交えた自叙伝的な作品で、特徴はモノクロ作品。1970年代のメキシコにとって激動だった時代の家族の物語です。
登場人物は、中流階級の家族と、そこで働く家政婦クレオ。
クレオは、子供たちと生活をともにし、寝かしつけ、子供たちもしょっちゅう抱っことかして、とっても仲良し。
そんな中、雇い主でもある父親は医者で度々海外への仕事で家を留守にするんです。
寂しい思いを抱える母親、さらには父親の浮気がわかり、母は溜まったストレスをクレオや子供たちにぶつけるようになります。

一方、クレオには大きな出来事が起こります。それは妊娠。
子供の父親に告げるのですが、なんと逃げられてしまうんです。
ひとりで赤ちゃんを産むことになるのか、父親が帰ってこない家族の行方は・・・というストーリー。

メキシコ文化が感じられ、1970年のメキシコの歴史がわかるシーンもあって、なにより映像の美しさに魅了される映画でした。
人としての想いを描くタイミングとか描写の仕方が芸術的で、ぜひ見てほしい映画なんですが・・・見られるのは、動画配信「Netflix」なんです。





この映画「ROMA」なんですが、何が最もニュースかというと「動画配信のNetflixが配給した作品が、初めて映画賞の作品賞を受賞した」ということなんです。
受賞したのは、ベネチア国際映画祭の最高賞にあたる「金獅子賞」。
そして、(これも大きな賞です)放送映画協会賞の作品賞。
で、アメリカでは、この作品はメキシコとアメリカの合作でセリフがスペイン語ということでゴールデン・グローブ賞は「外国語映画賞」受賞しましたが、アカデミー賞のほうは作品賞にもノミネートされましたね。

ところが、フランスのカンヌ国際映画祭ではノミネートすらされませんでした。
なぜか・・・それは、カンヌの場合は「ノミネート作品はフランス国内で上映された映画に限る」という規定があるからなんです。
ここで、出てきます「動画配信企業による作品が、映画館で公開できない問題」!

つまり、ここでお気づきになっていただけるでしょうか?

映画「ROMA」、日本での公開予定は・・・ないんです。

東京国際映画祭期間中にちょこっと映画館で公開されたのみ。
Netflixでなら、もう見られます。
不思議な世の中だなぁ、と思っちゃいました。
そして、映画が好きで、せっかく映画紹介を番組でさせていただけるのに、映画を紹介しても、聞いてくださる方が見に行けないんじゃ意味が・・・ない。映画紹介するたびに、Netflix入ってくださいっていうのも違いますし。

なので、Netflixが映画館を経営するかもっていうニュースがありますが、今後の動向には注目です。
アメリカでは月額視聴料を値上げすると発表しました。独自作品を中心にコンテンツへの投資を増やすのが目的で、かなり強気です。
しかし、これからはアマゾンだけがライバルではなく、ディズニーが今年後半に動画配信に参入します。「スター・ウォーズ」や「アベンジャーズ」などの人気シリーズを持つディズニーは脅威の存在だそうです。

最新映画の見方は、今後急速に変わっていきそうです。


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2018年12月19日

『なりたま2018年のベストムービー』〜The 10 Best Movies of 2018〜

今年は「家族の在り方」について、とても考えた一年でした。

それは、ここ数年の世界のジェンダーについての理解とともにであり、となると映画などの作品に反映されるのは自然なことなので、作品を通じてたくさんの人の意見を知ったような気がします。
「万引き家族」がカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したのも納得で、試写会で初めて見たとき「この作品は(作品賞を)獲れるのではないか」と予感したことを今でも覚えています。

映画での今年の想いといえば、なんといっても樹木希林さんがお亡くなりになったことです。
どちらかといえば洋画好きな私にとって、日本の映画を見る理由のきっかけが希林さんでした。
「万引き家族」以外に「日日是好日」「モリのいる場所」が今年は公開されました。最期まで大活躍され、希林さんの言葉が映画の中でも外でもたくさんの人に求められたことは、とても幸せな女優さんだと思います。
彼女のようになりたいなぁ、といつも憧れています。これからもところどころで思い出し出演作品を見直そうと思います。


では、2018年のベスト10、私なりたまが選ぶ10本の映画です。





フレディ・マーキュリーを敬愛している母と公開中の映画話をしたのは初めてでした。
(母はおうちで映画を見る派なので。映画館に行くのは珍しいのです。)
私が号泣した話をすると「は?どのシーンで泣くの?」と一蹴されました。
えぇ、リアルタイムで知らない私は、想いに想いを重ねて涙が溢れでるのですよ。笑

QUEENのライブやMVの映像を一コマ一コマ静止画像にして写真にして保存するほど、QUEEN好きでマニアの母は「お母さん、動きも仕草もみんなわがってらけど、あそこまで似せて作ってるのは凄い!」と感心していました。
ちなみにライブのフレディのMCで「Alright!(オールライト!)」と言っているところ、他のライブでは「F**k You!(ファッ◯◯ピー!)」と叫んでいるのだそうで、「オールライトの方だから、映画で使えてよかったね。」と笑顔で教えてくれました。





この映画をまだ見ていない人は、ぜひ見てほしい。本国では2016年の作品。
孤児院に連れてこられた"ズッキーニくん"のお話です。子供の世界なので「親に愛されてなんかいないんだ」と物言いがストレート、でも、ちょっとしたことでみんなが笑うシーンのなんとピースフルで愛おしいことか。下ネタもキュートです。

ズッキーニは、後に孤児院から出ることになります。他人に育てられるんですが、その大好きな他人への甘え方、そして、もうひとりの子供も一緒で、この3人が家族になることが大変興味深かったです。





高校生のときに、大好きな友人と一緒にいたのに、そのことを恥ずかしく思った自分を知り、大きなショックを受けたことがあります。
今思い出しても顔が真っ赤になるくらいひどい心情です。その友人がどちらかといえば地味な存在の子だったのが、そのときのしょうもない羞恥心なんでしょうけど、だったらイケてる風な子たちと仲良くしたかったのか?今でははっきり「そもそもイケてるってなんだ、アホか。自分が好きな子、気の合う子を友達として大切にしたい。」と思えるのに・・・若さって、ぐちゃぐちゃです。

そんなことを思い出した映画です。好きな映画。





こちらも、母と娘の話ですが、「レディバード」よりもっと若いちびっ子と若いママのお話。
インスタ時代の映画だな〜という"カラフルさ"が魅力。
ママが、コートニー・ラブとなんとなくかぶって見えて、勝手に重ねて楽しんでいました。





親に放っておかれベランダで過ごしていた女の子が、たまたま通りかかったリリーフランキーに連れて行かれて家族の仲間入りしますよね。
そのおうちのお婆ちゃん樹木希林に熱い食べ物をふぅふぅしてもらって食べるシーンが(なんてことないシーンですが)とても印象的でした。





子供の頃にハマったテレビ番組(今ならYouTubeもかな?)って影響大きいですよね。
この映画に出てくる主人公ほどハマっていれば、もっと違う人生だったかも。笑
夢中になることはスバラシイ☆





そして童心を忘れず夢中になったまま大人になるとウェス・アンダーソン監督のようになるんでしょうね。
映画が公開されるたびにこのベスト10に入れちゃうので、今回は外そうか迷ったのですが、やはり日本が題材ということで。
50〜60年代の怪獣映画の影響もあるそうですし、日本の風景は歌川広重や葛飾北斎の浮世絵からインスパイアを得ているそう。
逆輸入で、日本の魅力を教えていただきました。





イタリアの避暑地で過ごしていた17歳の少年が、戸惑いながらも24歳のアメリカ人青年に恋をし、その感情をぶつけていくというストーリー。
現実では、好意を持たれた側の人間や家族がどれだけ受け入れられるのだろうかと思う。
ラストのお父さんのセリフが素晴らしいです。欧米でもこの映画が人々に与えた思考は大きいのではないかと思います。
あと主題歌のSufjan Stevensの"Mystery of Love"効果で、また胸がギュッと・・・。





この映画が投げかけているものは、今の「家族のあり方」においてとても重要なものだと思いました。
それを直接訴えるのではなく、息子が父親の浮気現場?らしきものを見てしまうところからストーリーが動いていくのが素敵なセンスです。





番組で紹介しているとき、だんだん熱く語っていたのが自分でもわかっていたのが、この映画でした。
シリア北部の「コバニ」という町で、初めは兵士のため、そして生活する人々のためにラジオ放送を始めた20歳の女子大学生のドキュメンタリーです。
2018年が終わりに近づき、シリアから米軍が撤退するというニュースが流れました。シリア北東部のクルド人住民からは不安の声があがっているそうです。どうか、1日でも早く人々に平穏が訪れますよう祈っています。


ということで10作品。ふぅ〜。

では、特別枠も。





鋤田さんのすごいところは、若かりし頃、乗り込んだ場所で「俺に撮らせてくれ!」と懇願できたこと。
そして、それがミュージシャンを納得させ、次のチャンス(作品)に繋がって、まるでロックの旅のようになったこと。
デヴィッド・ボウイもいっぱい見られて嬉しかったな。





もうファンやめたいんだけどなぁ・・・笑



今年は見ようと思ったけど見られなかっら映画もありました。
アカデミー賞ものは結構見たけど意外とベスト10に入りませんでした。
サクッと見るには「カメラを止めるな」はよいかもしれません。

今年は、ブログに書いた文章、長かったなぁ。笑


このブログの映画紹介を読んでくださったみなさま、ありがとうございました(*^_^*)

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2018年11月21日

英国からColdplayとMustardとBiscuitsと。

一夜限りのコールドプレイの映画を観に行ってきました。
彼らが大きく世に出ることを宣言しインディーズでデビューしてから20年。


彼らは大学時代の友人が集まって結成されたバンドです。
監督を務めたマット・ホワイトクロスもそのときの友人。のちに映画祭で監督賞を受賞したり、オアシスのドキュメンタリー映画を手がけたりすることにもなります。(お互いビッグになっていくなんて素敵な友人関係です。)





というわけで、想像以上のレアな若かりし頃の映像を見ることができました。
また、メジャーデビューしてトントン拍子で売れていったバンドの印象ですが、その裏ではたくさんの苦悩や間違った決断などもしちゃっていたことも赤裸々に語られています。初めて知ったこともありました。

ドキュメンタリーに出てくるゲストは、なんというか・・・大物でしたね。笑
バンドメンバーの仲の良さがわかる場面も多いですし、どのタイミングでファンになった人たちにも楽しめる、コールドプレイをより知ることができるドキュメンタリー作品です。

ライブやリハーサルでは、クリス・マーティンたちを追いかける手持ちのカメラが(走っているため)揺れていて、その揺れた映像を見続けてちょっと酔ってしまったのですが、そんな近距離でまるで一緒にいるかのような映像を撮れるのも、マット・ホワイトクロスだからなんだろうなぁ、と感心と純粋な嬉しさが込み上げてきました。

監督いわく、撮りためた映像は1000時間あったそうなんですが、それ全部見たい!って思いましたね。



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さて、その一方で時間をかけて感じたことも。

私は「COLDPLAYはやっぱり初期だよね。(1stか2ndアルバムを指して)コールドプレイはここで終わった。」と断言するタイプではなく、3rdアルバム以降も普通にファンだと言い続け、今もなお一番好きなバンドは?と聞かれれば複数の中のひとつにあげてきました。

COLDPLAY愛だと言えばそうですし、職業上どのバンドが好きかはイメージにもなるので、メジャーなバンド代表としてあげていて、なんなら番組でこのドキュメンタリーのレポートをしたときに"Viva La Vida"をオンエアするほどの"したたかさ"も持ち合わせています。

しかし、ひとつの区切りとなったこのドキュメンタリー作品で、私のなかで初期ファン同様の気持ちも生まれたのは確かです。
ドキュメンタリーが、あまりにも美しいサクセスストーリーだな、と。
もちろん事実なので、応援してきた自分に誇りはあります。それは変わりません。ただ、


「もし、COLDPLAYがビジネスで成功することに走らなければ、どんなサウンドを作っていたのだろう?」


そんなことを、ふと思ったのです。
多くのバンドは、時代に巻き込まれながらサウンドが変化していくものだと私個人的には思っています。
Coldplayも後半はEDMの影響を受けざるを得なかったと思います。

実際、それで聴きやすいPOPサウンドにはなっていますし、COLDPLAYがCMで流れフジロックやサマソニでトリを飾るほど大人気になるのは嬉しかったですし、なにより20年経った現在、世界的なモンスターバンドになったことが「コールドプレイの成功」を象徴していることは間違いありません。

でも、今ちょうどQUEENの映画の大ヒットで若者のファンが増えている(クイーンを評価している)現状を見て、こんなことを考えさせられました。



「COLDPLAYの音楽は、30年後、40年後の若者の心に突き刺さるのだろうか?」



私は答えはNOだと思っています。
ソングライター4人の音楽性をフルに生かして己を貫いたQUEENとCOLDPLAYは残念ながら違います。



「もし、COLDPLAYが初期のままで更に音楽を作り出せていたら、一体どんなサウンドが聴けたのだろうか?」



人間の一生と同じようにバンドの人生も一度きりなので"もしもあの時"を考えるのはタブーなのですが、それでもCOLDPLAYに関しては違ったバンドの人生も見てみたかったです。

"The Scientists" "Fix You" "Yellow"で感じた、あの切なさと煌めきを体感することはこれからあるのだろうか。

いえ、COLDPLAYは現在進行形です。これからぜひまた名曲を生み出してくれることを信じています。



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ロンドンから一時帰国していた友人からのお土産ホースラディッシュ・マスタード。
ローストビーフにつけて〜と言われたので、今度つけて食べてみようっと。


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友人にもらったイギリスのビスケット。
ウサギとカメ。もったいなかったけど、甲羅に沿ってサクサクサク。


英国が続いた一週間でした(*^_^*)



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2018年11月14日

映画「ボヘミアン・ラプソディ」でなぜ号泣するのか。


ロックの歴史に残るバンドには、若くして亡くなったスターが何人かいます。
そういうバンドには残されたメンバーがいて、課せられた使命みたいなものを期待することがあります。

ポール・マッカートニーであれば、ジョンやジョージの曲を歌うことでファンも一緒に想いを重ねることができたり、
デイヴ・グロールがFoo Fightersで成功することはNIRVANAを肯定的に伝説として残すにおいて必要で、

そして、ブライアン・メイらクイーンは、唯一無二だったはずのボーカルを違うシンガーを入れてまで存続し、さらには世界に再びフレディ・マーキュリーという偉大なシンガーを知らしめるに至ったのです・・・





アメリカではディズニー映画を抑えて週間ランキングで1位になり、その後、大ヒット。
クイーンを知らない若い世代が多く見に行っているのだそうで、現在またクイーンの音楽がたくさんの人々を魅了しています。

日本でも、公開の最初の週末の2日間で、観客動員数において首位を獲得しましたね。
これには、驚きました。クイーンのファンだけでは1位にはならないでしょうから、ファン以外の人も惹きつけるものがあるんでしょうね。

フレディを敬愛する母へ教えようと連絡をしたら「そんなのとっくに知ってる」と一蹴され(笑)、映画館でのシニア割引などについてだけ教えてあげました。
私のクイーン好きは、幼少時の母からの教育のおかげなので(たくさんクイーンの映像を見せられ育ったので)、映画の感想を話し合うのが楽しみです。


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【ネタバレあり】


さて、オンエアでは、これから映画を見る人が楽しみにしているでしょうから、あまり言わなかったのですが・・・試写会で、鼻水と涙が顔を覆い、メイクがすべて落ち、顔が腫れるだけ泣きました。笑

なぜ、涙するのか。

この映画では、フレディがブライアン・メイとロジャー・テイラーと出会い、1985年のチャリティ音楽イベント「ライブエイド」までが描かれています。
ファンであれば、もちろんバンドに起こった出来事やその時のヒット曲はすでに知っているわけで、自分の記憶と初めて知るエピソードが重なってスクリーンから感じ取ることになります。
(あまりクイーンを知らない人にとっては、この映画ひとつでバイオグラフィーがよくわかるようにできているのも凄い。)

あまりに奇想天外な音楽であることからレコード会社からはOKが出ない中で、周りの人が少しずつ味方になり、その曲ががヒットしていく様がスピーディーに描かれていきます。
ドラマーのロジャー・テイラーは女性にモテたことでも有名ですが、セリフにはなくともそれが感じ取れるシーンがいくつかあって、そのチャーミングなキャラクターに思わずクスッとしてしまいます。
キャラクターが感じられるシーンは、ブライアンもジョン・ディーコンも出てきます。

この映画では、フレディの元恋人で別れた後も親友になるメアリーの存在感も大きいです。
ロックバンドの映画に恋人の存在は欠かせませんが、フレディとメアリーのような関係になる男女はなかなかいないと思います。
今もなお、もしかすると現代のほうが、恋人同士よりも強い絆の男女の関係に憧れがあるのかもしれません。
そういう意味では、とても今の時代にあったストーリーとも言えるのでしょう。


フレディ役をラミ・マレックが演じるということで、いい俳優さんなんでしょうが、でもフレディじゃない人がフレディをやるなんてどうなるんだろう・・・という不安は、なんてことない微々たるものでした。

バンドへの愛情が、結果的にすべてを作りあげたような映画です。

ブライアンがこの映画のために貴重な衣装も楽器も貸しています。
それに応えるかのように、ライブエイドのシーンでのステージの再現にはブライアンが絶賛したそうです。
実は、この映画はライブエイドのシーンの撮影からスタートしたそうで、これが上手くいったことが大きいみたいですね。
音楽総指揮のブライアンとロジャーは、あらゆるシーンで俳優さんたちを励ましていたようです。

フレディは、売れるにしたがって調子にのるし、当たり前ですがパーフェクトな人間ではありませんでした。
歯のコンプレックスもあり、性的指向にも素直に従っていき、病気になったことで人生のタイムリミットを知ることにもなります。
そのどんなときも、フレディは精一杯生き、シャイな人、弱い人のためにも音楽で繋がろうと力強いパフォーマンスをしたミュージシャン。

ボヘミアン・ラプソディを声高らかに歌えば誰だって陽気になれるし、We Will Rock Youをズンズンタンと手や足で音を出しながらシャウトすればきっと一歩踏み出せる・・・

そんな音楽を残したフレディ・マーキュリーにあらためてI Love Youが言いたい。


愛情が増した映画でした。これからも番組でオンエアさせていただきます(*^_^*)


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2018年10月17日

R.E.Mもカート・コバーンも関係する!?映画「アンダーザシルバーレイク」

先日番組でご紹介させていただいた映画「アンダー・ザ・シルバーレイク」。
悪夢版「ラ・ラ・ランド」と評されている作品です。

アメリカ、ロサンゼルス・ハリウッドって華やかな世界のイメージがありますが、その世界で光を浴びることができるのはほんの一部ですよね。影でもがきながら生きる夢人たちが描かれつつ、映画ファン、音楽ファンにはたまらない「モノ」や「セリフ」が山ほど出てくる、ミステリー映画です。ストーリーは、

“大物”になる夢を抱き続けながら、気がつけば職もなく、家賃まで滞納している主人公、サム(演じるのは、映画アメージング・スパイダーマンのアンドリュー・ガーフィールド)。ある日、となりに住む美女サラ(エルヴィス・プレスリーの娘、ライリー・キーオが演じています)に一目惚れし、なんとかデートの約束を取り付けるんですが、次の日、彼女はこつ然と姿を消してしまいます。
家具や洋服などもなにもない部屋の壁に奇妙な記号を見つけたサム。
彼女を捜すため、夜の街で聞き取り調査をしていると、大富豪や映画プロデューサーの失踪や謎の死が続き、街を操る裏組織の存在を知ることになります。
そんな中、重要なヒントが「ニンテンドウ・パワーマガジンン」のあるページの暗号に隠されているという事実にたどり着くのですが・・・というお話。





目的はサラを見つけて助けてあげること、なはずなんですが、ユニークなのは「コードブレイキング(暗号読解)」をオタク知識で解いていく「謎解き」だということですね。

シルバーレイクっていう場所なんですが、ハリウッドに近いながらも家賃が安い場所で、映画や音楽で成功を目指す人や芸術家が集まる街だそうです。
この映画では、パーティーやイベントのシーンがたくさん出てくるんですけど、ロサンゼルスのそういう風景を見られるっていうのが大変興味深くて、また、そういうところに集まる人たちって言うのは、いつか自分がスターになりたい人じゃないですか。
派手なファッションに身を包んだ人たちの交流なんだけど、華やかさの中に下心が見え隠れしたり、一方、純粋に自分のライブの宣伝をしている女の子や、歌のパフォーマンスを一生懸命しているグループがいたり・・・その夢に向かって必死な姿が、爽やかじゃなく闇っぽい感じで描かれているのが、悪夢版「ラ・ラ・ランド」と言われるんだと思うんですよね。私は、こっちサイドのほうが好きですかね。笑


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主人公もおそらくそういう仕事に就きたかったはずなんですよ。映画愛が感じられる部屋には、ヒッチコックの映画のポスターが飾られていて、ニルヴァーナのカート・コバーンのポスターもあります。
好きになった女性サラの部屋では、マリリン・モンロー 主演の映画を一緒に見るシーンがあったり、度々電話してくる母親が好きな女優はジャネット・ゲイナーっていう第一回アカデミー賞主演女優賞を穫った女優さんなんですけど、母からビデオテープが送られてきて彼女の主演作品を見ることにもなります。

映画や音楽だけではありません。
友人とゲームをするシーンでは「スーパーマリオブラザーズ」をプレイしています。
で、さっき書きましたが、ニンテンドーパワーマガジン。この雑誌を毎月購入していることも映画を見ていくとわかります。
そして、これらが全て・・・謎解きに繋がっていきます。
これでも一部しか話していないので、他にもフィギュアとかアート、ギター・・・見ていて、懐かしさやレア度で感動しました。

レコードで、昔、逆再生するとそこにメッセージが盛り込まれていて聴こえてくる、なんて噂があったものですが、そういうシーンも出てきて、くすぐられっぱなしでしたね。

公開中の映画「アンダー・ザ・シルバーレイク」、ぜひスクリーンでご覧下さい。





R.E.Mのこの曲も使われています。


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2018年10月04日

映画「きみの鳥はうたえる」で思い出す20代の男女のあれこれ。

5度の芥川賞候補、1度の三島賞候補になりながら、90年に自ら死を選んでしまった佐藤泰志。
「そこのみにて光輝く」でご存じの方もいるでしょう。

彼の81年の本格的な文壇デビュー作「きみの鳥はうたえる」が映画化され現在公開中です。

郊外の書店で働く「僕」と一緒に住む静雄、そして佐知子の夏の終わり。
世界に押しつぶされないために真摯に生きる若者たちを描いた青春小説の名作です。

僕に、柄本祐
静雄に、染谷将太
佐知子に、石橋静河
がキャスティングされています。


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原作とはだいぶ違う作りにした映画です。
個人的には小説のほうが好きです。
忠実に再現してもよかったのになぁ、とも思ってしまいました。笑

ま、でも時代の違いもあるのでしょうから、いつもの飲み屋がクラブシーンに代わっている、というのがひとつ大きく設定を変えたところで、それもあってか「僕」の印象がイマドキの男の子になっています。

20代の頃を思い出しました。
あ〜こういう男子いたな〜と。
仕事も恋愛もなんとなく適当で、本気になることを恐れているのかどうかわからないけど、あまり本音を見せず、その割に女の子に困った感じはなく、、みたいな人。ま、ちょっと魅力的なんですね。

今思えば若さゆえの宙ぶらりんだったんだと思うし、私の周りもそういう男女で溢れていて、振った振られたいろんなことがあった青春時代でした。

ただ、佐藤泰志の小説で描かれているものは、もっと違います。
静雄と母の関係や、3人の関係を「僕」がどう捉えているか、かなり繊細です。


読書の秋ですね。
まだまだ、いろいろ読みたいな(*^_^*)



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2018年08月29日

映画「カメラを止めるな」は人いっぱいでした。

話題ですね。先週見に行っておりました。

東海地方もすでにあちこちの映画館で上映されていますが、個人的にお気に入りの映画館シネマスコーレへ。

9月からは一日3回の上映に増えるそうです。

血みどろの人が次から次へ・・・恐ろしいホラーなのか!?


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ここからは、感想です。

「今一番面白い映画」かというと、個人的には一番とは言えません。笑

この夏だけでも、すでにご紹介した素敵な映画は複数ありますので。



(※ちょっとここからはネタバレになります。)



そうですね、なんというか、私にとっては「下北沢で演劇を見ている」ような映画でした。

ユニークなのは、それが立体化しているということです。

笑えました。会場みんな「わっはっは」で和みムード。

これ以上は内緒にしておきましょう。



若い監督さんでしたので、次回作が楽しみです(*^_^*)






クランベリーズを思わせる羽ばたけそうな1曲。

オーストラリア・シドニーの3人組、Middle Kids。

デビューアルバム「Lost Friends」がリリースされていて聴いております。

どの曲もグッとくるのですが、こちらもいい〜曲。





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2018年07月05日

映画「ブリグズビー・ベア」で取り戻せ、純粋な心!

映画「ブリグズビー・ベア」見に行ってきました〜。

「万引き家族」と同様、他のお家から子供が連れ去られてしまう設定ですが、これがなかなかユニーク☆





外気から遮断された小さなシェルターで両親と暮らしていた25歳の青年ジェームス。
子供の頃から、毎週届く教育番組「ブリグズビー・ベア」を見て育ち、日々研究に勤しんでいました。
ところがある日、ポリスがやってきて、これまで一緒にいたのが偽物の両親と知ります。

本当の両親と高校生の妹と突然暮らすことになったジェームス。
しかし、それまで他の人間にあったこともなく、街にも出たことがなかったため全てに困惑。
さらには、新しい「ブリグズビー・ベア」が届かないこともわかり落胆するジェームスなのでした・・・というストーリー。


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ポテっと飛び出たお目々に、プチモヒカンヘア、タラコ唇のようなお口。
ちょっとレトロなクマさんなんですが、ジェームスにとってはヒーローなんですね。

新作がないことに落ち込んだジェームスは、映画を撮ることを決意します。
まるで子供のようにクマさんを語る彼に、最初は戸惑う周囲の人々も、だんだん理解して協力するようになっていく様が素敵です。

純粋な気持ちがみんなを巻き込んでいくのですが、逆の見方をすれば、どんな大人でも持っているであろう童心を掘り起こされてしまう、というのがこの映画の面白さでもあります。

また、主人公ジェームスが妹に誘われて行ったパーティーでイケてる?人たち相手に、オタク全開でブリグズビー・ベアについて熱弁を振るうシーンがあるのですが、いつの間にかみんなと仲良くなっているのがすごくて、なんと、ともに映画を撮る仲間までできちゃいます。

純粋な「好き」を語っているのって、聞いていてこちらも楽しくなるんですよね。
いつまでもワクワクしていたいし、そのワクワクを伝えていたいな。

「スター・ウォーズ」シリーズの"ルーク・スカイウォーカー"、マーク・ハミルが義理の父役です。


かなり好きな映画でした(*^_^*)




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2018年06月14日

映画「万引き家族」。ダメなんだけど味方したくなるのだよ。

世界三大映画祭のひとつである「カンヌ国際映画祭」で最高賞であるパルムドールを日本映画としては21年ぶりに受賞しました、是枝裕和監督最新作「万引き家族」が大ヒットしているようです。そりゃそうですよね〜。





東京の下町。古い平屋に住む初江の年金を目当てに、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀の4人が転がり込んで暮らしていました。生活費が足りない分は、万引きをして賄うという生活。社会という海の底を這うような家族ですが、なぜかいつも笑いが絶えず、口が悪くても仲良く暮らしていました。
そんな冬のある日。近所の団地の廊下で震えていた幼い女の子を、見かねた治が家に連れて帰ります。体中傷だらけの彼女の境遇を思いやり娘として育てていくのですが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれの秘密が明らかになっていき・・・というお話。

息子と万引きを重ねる治役をリリー・フランキー。妻役を安藤サクラ。
妹役を松岡茉優(まゆ)、そして祖母役を樹木希林が演じています。
その他の役に、池松壮亮、緒形直人、榎本明、高良健吾、池脇千鶴などなど、是枝監督だからできるのでしょうか?贅沢使いです!

心に残った映像は、樹木希林さんが縁側にいて、そこからカメラが上にどんどん引いていくと、おうちが上から見下ろす形で映されるシーン。すると(まぁ、もっと前からわかっているんですけど)その小さなお家は、どの道にも面していないんですよ。周りに高層マンションがあって、それらに囲まれた隙間にちょこんとある平屋なんですよね。もちろんそういうおうちってあるんでしょうけど、、

お日様がほんのちょこっとだけ当たるとこに、ギュウギュウのスペースで生活して、そのちいちゃな蟻んこのような生命をつぶせるか、って言われたら、潰せないでしょうよ・・・と、そのカメラがおうちを上から引いてとる映像なんて、3秒くらいなんですけど、そのたった3秒の映像で多くのことを想像したし考えちゃいました。

この映画は、見た人がどっかの部分にひっかかって何かを感じるだろうっていうのが星の数ほどあるかもしれない・・・っていう、そんな作品でした。



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ここからは、映画をまだ見ていない方はご注意ください。思ったこと。


窃盗という犯罪を繰り返している以上、物語の最初から、登場家族がいけないことをしているのを理解しながら見ていることになります。
ストーリーを進みながら、この家族に対して自分が何を思うのか。ほとんどの観客が自分の価値観を知ることになるでしょう。

複数のTVコメンテーターが「社会的弱者」というワードを口にしていて、そういう風に言えちゃうこと自体が強者だなぁとも思った自分がいました。社会的弱者って、寄り添って生きていったらいけないのかなぁ・・・。

一人世帯が増える日本においてこれからの「家族のカタチ」「家族の幸せ」はきっと変化していくわけで、みんなが様々な生き方を選択する上で理解し合える世の中になっていたらいいな、と思う。

数年前に「マギーズ・プラン」っていう映画があって(主演は今個人的に最も好きな女優グレタ・カーウィグ)、そこでは、主人公が自分の年齢を考えて、彼氏がいなかったので友人に精子提供してもらって子供を授かるんですよね。
公開直後、日本では評価がものすごく低くて(今見てみたら高い評価もアリ)、やっぱりそういうのってなかなか受け入れてもらえないものなんだな〜、なんて思ったんですけど、積極的に養子縁組をしている欧米では子供の父親が友人でもアリなんじゃない!?ていう価値観を持つ人が少なくないのかなぁという気がしました。

「子供を育てることへの責任感」、これを巡って賛否は分かれそうですが、最近の養子を持つアメリカセレブの発言を見ても、家族のあり方の変化は確実に進んでいることがわかります。こういうのって日本は遅いですが、日本もきっと変わります。

話が映画からかなりズレましたが、映画からたくさんのことを感じ取れたのは、監督の想いはもちろん役者さんの演技やスタッフたちの技術、細野さんの音楽、全てがこの作品に意思があるからでしょうね。

今大ヒット中なので、見た人のレビューも見てみよう。





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2018年06月07日

最近見た魅惑の女子たち☆

今、最も好きな映画人のひとりグレタ・カーウィグの初監督作品「レディ・バード」。





私は、母には上京を反対されなかったけど、やっぱりあの頃を思い出してしまった映画。
自分が憧れたり、羨ましく思っていたものは、なんか・・・ちっぽけだったなぁ。笑

音楽ファンにはネタも満載です。
お父さんが言う「キース・リチャーズと同じで(自分は)どこでもハッピーさ」というセリフがあったり、ボーイフレンドが「70年代のジム・モリソンみたいにカーリーヘアーにしたい」と髪の毛をクルクルにしたり、と、そのあたりも探して楽しんでください。

映画「レディ・バード」公開中です。


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きゃ〜。養老軒のふるーつ小福ちゃん。

丸栄が閉店してしまうので今のうちと思い、念願のふるーつ大福を買いました。
苺とバナナと栗とあんこが一度に断面に出ず、結局こうなった。


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東京オペラシティ アートギャラリーで開催中の「五木田智央 PEEKABOO」。

入り口入るとすぐ迎えてくれる「Come Play With Me」にゾクゾク。





今年お気に入りのアルバムのひとつ。アルバムタイトル曲。


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映画「レディ・バード」で思い出す17歳。

公開中の映画「レディ・バード」。
アカデミー賞、作品賞含む5部門にノミネート。ゴールデン・グローブ賞では作品賞と主演女優賞を受賞しました。全米たった4館で限定公開されていた作品が、口コミで話題を呼び、1557館で拡大公開されたという、まさに「観客が選んだ現代の名作」といってもいい作品です。母と娘の物語であり、17歳の少女が瑞々しく描かれています。


予告編→https://www.youtube.com/watch?v=yBJdLBn8d5k


2002年、カリフォルニア州サクラメント。
閉塞感溢れる片田舎のカトリック系高校に通うクリスティンは、大都会ニューヨークへの大学進学を夢見ています。地元の大学に行かせたい母親とは喧嘩ばかり。
そんなクリスティンは、自分のことを”レディ・バード”と名付けて周りに呼ばせています。高校生活最後の夏、友達や彼氏、家族について悩むレディ・バードは、どんな行動をし、自分の将来についてどんな答えを出すのか・・・というお話。

脚本と監督は、女優でもあるグレタ・カーウィグ。ここ数年、私個人的にも最も好きな映画人のひとりです。今作が監督デビュー作となるんですが、やはり素晴らしい才能ですね。なんというか、自分にも他者にも愛情と尊敬が持てる人で、この映画の主人公が持つ反抗心とかにしても、それが魅力だということが、ちゃんと素直に表現されているんですね。レディ・バードことクリスティン役は、映画「ブルックリン」の主演だったシアーシャ・ローナンがパーフェクトに演じています。


レディバード.jpg


で、この映画を見るうえで、知っておくといいポイントは、舞台であるサクラメントですね。グレタ・カーウィグ監督の故郷でもあります。私、実は訪れたことがあって、NBAのチーム、サクラメント・キングスの地で、サクラメントってカリフォルニア州の州都なんでよ。都庁がある街。でも、州都なのに、ロサンゼルスとかサンフランシスコみたいな華やかな街では全然なくて、なんにもないっていうか(笑)・・・農業の盛んな田舎なんです。そんなサクラメントに生まれ育って「こんな田舎嫌だ!ニューヨークに進学するんだ!」っていう上京願望があるとともに、レディ・バードっていう名前まで自分に付けちゃうくらいですから、自分ってこんなもんじゃない!っていう、アイデンティティを見いだしたいっていう強い思いがあるわけです。

映画の中で出身地を「サンフランシスコ」と言って嘘をつくシーンがあるんですけど、「自信の存在を否定するときに起こる羞恥心こそが作品で描きたかったことだ」と監督がおっしゃっていました。ありますよね。名古屋の周辺から来たのに「名古屋から来た」とかね。埼玉出身なのに、東京!とかね。笑
本当は心から信頼し合える友人なのに、ちょっとイケてるグループと仲良くつるみだしたらその親友と距離をとってしまったり、お母さんと洋服を選びにいくんだけど意見が合わなくて、でも夜のパーティーに着ていった服が結局あか抜けなかったり・・・

あるあるですよね。でも、そんなレディ・バードが自分で決断した結果、見えるものが・・・ぐっとくるんですよ。

映画「レディ・バード」ぜひスクリーンで。





グレタ・カーウィグ監督にとって、アラニス・モリセットっていうのはパティ・スミスみたいな存在だそう。私のために書いた歌なんじゃないかっていうくらい感情に訴える、と言っていました。
この曲は、自分がすごくちっぽけな存在で、でも希望があって、現実もあって、という歌で、きっと主人公に重ねているんでしょうね。
posted by なりたま at 00:00| movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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